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127時間

ただのパニックムービーかと思いきや、人生についていろいろと考えさせられる映画。

127時間ブルーレイ
2010年/アメリカ・イギリス/94分/ドラマ、ドキュメント
原題/127Hours
監督、脚本/ダニー・ボイル28日後...
原作/アーロン・ラルストン
音楽/A.R.ラフマーン「スラムドッグ・ミリオネア」

あらすじ

2003年4月アメリカ、ユタ州。金曜日の夜、28歳の青年アーロンはキャニオンランズ国立公園に出かける。
翌日、アーロンは大自然の中をマウンテンバイクで走り、道中で出会った女の子2人と地下プールに飛び込んで遊ぶなどして楽しんでいた。

アーロンは女の子と別れた後、渓谷の中ひとりでロッククライミングを楽しんでいたが、岩とともに滑落し岩壁と岩の間に右腕を挟まれ、身動きが取れなくなってしまう。
携帯電話は家に置いてきたうえ、どこに向かうかを誰にも告げずに出かけたため、救助が来る可能性はゼロ。アーロンは無事に生還することができるのか。

1

出演
ジェームズ・フランコ=アーロン・ラルストン
ケイト・マーラ=クリスティ
アンバー・タンブリン=ミーガン
トリート・ウィリアムズ=アーロンの父
ケイト・バートン=アーロンの母

感想

アメリカの登山家アーロン・リー・ラルストン氏の実体験を元にした映画です。

本編の1時間半では、岩に右腕を挟まれて身動きが取れなくなってしまった主人公がさまざまな方法で脱出を試みる、これまでの自分の人生を振り返るなどしながら、生還するまでの127時間が描写されています。

2
こんな大自然の中で身動きが取れない上、たった1人とか想像するだけで怖い。


開始15分で主人公が岩に右腕を挟まれた時は「これ、もしかして最後まで主人公と岩が舞台なんじゃね?それってちょっと退屈じゃない?」と思ったのですが、

・水は150mlのみ、食料はわずか。
・救助が来る可能性はゼロ。
・周囲は植物が生えていない吹きさらしの岩肌のため、夜はかなり冷える。
・主人公はTシャツ&短パン&右腕が動かない。

という絶望的な状況もあり、いつの間にか「次はどうするんだろう?どんなトラブルが起こるんだろう?どうやって脱出するんだろう?」と、ハラハラしながら見ていました。

3
ちょこちょこ挿入される風景がまた美しいんですよ。


「ナイフで岩を削るのがダメなら、次はてこの原理を利用してロープで岩をどかそう」など、脱出するために主人公がいろんな方法を試みている様子は「はえ〜、こんな方法があるんだ」と関心するとともに「かなり能力が高い人なんだな。自分じゃこんな方法思いつかない、無理だ」と感じました。

水が尽きた後に自分の尿を飲むシーンは、視覚的にも精神的にもキツかったです。ストローの下の方から黄色く濁った液体が上がってくる描写は主人公の辛そうな表情もあり、言葉にできない絶望感がありました。

脱出を試みる合間に主人公が現在の状況をデジカメで撮影したり、これまでの自分の生き方を振り返る描写が入るのも良かったです。

・母親からの電話を無視したことを謝る。
・両親に普段言えなかった感謝を告げる。
・人と深く関わろうとせず、何でも1人でやろうとしているから今回のような事故が起こっても誰も助けに来てくれない。
・元カノの「孤独になるわよ」というセリフ。

こういった描写は主人公と同年代の20代半ば〜後半くらいの「社会人になり数年たち、仕事もそこそこできるようになり、ちょっと遊ぶ余裕もできてきたくらいの年齢の人」が見ると、何かしら考えさせられることがあるんじゃないかなと思いました。

私はアラフォーのおっさんですが、20代後半のころは恥ずかしながら「ただでさえ仕事上の人間関係が面倒くさいのに、誰かと深く関わるなんて面倒くさいことやってられるか!」と思っている時期がありました。今は友人もパートナーもいない正真正銘のぼっちですが!ハハハ (゚∀゚)!

そしてですね、最初から分かっていることですが、数百キロの岩に右腕を挟まれている以上、脱出するためには「アレ」を「ソレ」するしかないわけです。

見ている私も「岩をどかす方法をいろいろ試すんだろうけど、最終的にはそうするしかないわな」と頭では分かっているものの、いざそのシーンがはじまると、

その描写が直視できないくらいに痛々しかったです。

4


これ以上の細かい説明は不要。気になった人は一度見てみるべし。音楽に定評のあるダニー・ボイル監督の映画ということもあり、本編中に流れる音楽がセンスの良いものばかりでした。

5


作品オススメ度 ★★★ おすすめ

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