大脱出
「スタローンとシュワちゃんがW主演」というだけでお腹がいっぱいになれる。※88ページに書いてあったこと(ネタバレ有り)については、このページの下に記載しています。
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原題/Escape Plan
監督/ミカエル・ハフストローム
脚本/マイルズ・チャップマン
あらすじ
レイ・ブレスリンは脱獄のプロである。レイの仕事は「わざと囚人として刑務所に収監され、そこから脱出することでその刑務所の問題点を指摘すること」だ。ある日、レイは政府の関係者から「裁判すら行われていない凶悪犯罪者が収容されている刑務所に囚人として潜入し、脱獄が可能かどうかを調べてきて欲しい」と依頼された。
なお、今回の依頼は非公式のため、何か問題があった場合、政府は関与しないとのこと。
レイは依頼を引き受けるものの突如何者かに拉致され、どこにあるのかさえも分からない刑務所に連れて行かれてしまう。これ、けっこうピンチである。

出演
シルヴェスター・スタローン=レイ・ブレスリン
アーノルド・シュワルツェネッガー=エミル・ロットマイヤー
ジェームズ・カヴィーゼル=ホブス所長
ファラン・タヒール=ジャベド
ヴィニー・ジョーンズ=ドレーク看守、サム・ニール=カイリー医師、ヴィンセント・ドノフリオ=クラーク
感想
映画のあらすじを簡単にまとめますと、1.スタローン、依頼を引き受けるものの何者かに拉致され、依頼内容にあった刑務所にマジもんの囚人として収監されてしまう。 |
2.刑務所内には、凶悪な犯罪者と屈強な看守がひしめいていた。 |
3.スタローン、「これは危険だ」と思い、万が一のとき用の避難コードを使用するものの、コードは無効になっていた。(=本気で脱出しないと命が危ない。 |
4.スタローンが脱出方法を思案していると、囚人たちのボスらしき男・シュワちゃんがやたらフレンドリーに話しかけてきた。 |
5.話の流れで、2人は協力して刑務所からの脱出を試みることに。 |
こういう内容です。
さて、映画の感想ですが、内容うんぬんよりも「スタローンとシュワちゃんというハリウッドの2大スターがスクリーンの中を元気に動き回っていること、もうそれだけでお腹がいっぱいになれる映画」ですね。(爆
私のようなロッキーやターミネーターで育ってきた世代の人間にとっては、そんな2人が仲良く刑務所から脱出しようとしているさまは、もう見ているだけでテンションが上がりまくりでした。

今回のスタローンはいつもと違ってちょっと頭脳派。アクションこそ控えめなのですが、あの手この手を使っての脱出は見ていて面白かったです。

トイレの水の渦の向きで自分が収監されている刑務所が北半球にあるのか南半球にあるのかを特定するといった、思わず「へえ〜」となるような描写もチラホラ。

スタローンの「はい、チーズ」というセリフに反応してポーズをとる2人。楽しそうで何よりですね。
ちなみに、左の人はただの脇役かと思いきや、終盤でかなり男前な見せ場があります。

看守に追われ、ヒィヒィ逃げまわるシュワちゃん。でも、近くにあったマシンガンを手にした途端に・・・。

この目である。無敵のヒーロー降臨キター(゚∀゚)!という感じ。

もはや、看守ごときでは勝てる気がしない。
「ラスト30分の息をつかせぬアクション」や「ちょっとびっくりする、衝撃的な結末」など、他の見どころもたくさんありました。
以上、主役2人のスケールの大きさに対して敵がやや小物だったり、ストーリーには突っこみどころがけっこうあったりと、気になるところはあったものの、スタローンとシュワちゃんが好きな人なら楽しめると思います。
予定のない休日の午後にでも、ビール片手にぜひ一度。

作品オススメ度 ★★☆ 楽しめた
関連作品
エクスペンダブルズ2
ラストスタンド シュワちゃんのアクション復帰作
ミーン・マシーン 囚人が看守とサッカー試合
ザ・ロック
デス・レース 囚人が命がけのレース
洋画サスペンス〜へ|★★☆へ
本の88ページに書いてあることについて ※ネタバレ有り

劇中でスタローン扮するレイが刑務所かかりつけの医師・カイリーに「所長の部屋にある本の88ページを読んでくれ」と言うシーンがあります。

その後、本の88ページを確認したカイリー医師はレイと
・カイリー医師「なぜ本に書いてある内容を知っていた?」
・レイ「俺が書いた本だからさ」
というやりとりをした後にレイの協力者になるのですが、本の88ページに書いてあったことには一切触れられないまま、映画は終わります。
映画を見終わったあとに「結局、88ページには何が書いてあったのか」が気になったので、その答えというか、考察のようなものを簡単にまとめてみました。
※ 個人の考察ですので、解釈には間違いがあるかもしれません。参考ていどにお読みいただければと思います。
・所長の部屋にある本の88ページに書いてあったこと |
該当のページに何か特別なことが書かれているわけではなく、レイの言うとおり、ルイスバーグ刑務所についての詳しい記述があっただけ。 つまり、レイ(スタローン)はカイリー医師(サム・ニール)に自分が書いた本なんだから、どこに何が書いてあるのかが分かる(=自分は囚人ではないこと)を伝えようとした。 そして、本の88ページを確認し、レイが囚人ではないことを知ったカイリーは、レイへの協力を申し出る。⇒この時点で88ページについての伏線は回収。 話の流れをまとめるとこれだけのことではあるのですが、 それまでは「ただの刑務所かかりつけの医者で、レイとの関係も医者と患者(囚人)の間柄にしかすぎない」という役回りだったカイリー医師が本の88ページを確認した途端にレイへの協力を申し出るので、 見ているコチラとしては「本の88ページにはカイリー医師が協力を申し出るくらいの、何か特別なことが書いてあったんじゃないか?」と深読みしてしまうというわけですね。 |
・思うこと |
個人的には、「このあたりの描写はもうちょっと掘り下げてもよかったのでは?」と思います。 仮に本の特定のページに書かれている内容が分かったとしても、それだけで書いた本人だと断定できる根拠にはなりません。 それに、断定できたとしても、レイが本の著者(=本当は囚人ではなく、無実の人間)というだけで「無関係のカイリー医師が危険をおかしてまで、レイに協力する理由になるか?」と考えると微妙・・・。 (カイリー医師が刑務所のあり方に何かしらのことを思っていそうな描写や医者の倫理観に訴える描写など、伏線のようなものは一応あるのですが、レイに協力する根拠としては弱いかなと) |
以上、まとまりがなくて申し訳ないのですが、今回はこのあたりで。