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この子の七つのお祝いに

この映画の見どころはトラウマ(爆笑)必至な志麻姐さんの怪演に尽きる。

DVDイメージ
1982年/日本/111分/サスペンス
監督/増村保造
原作/斎藤澪「この子の七つのお祝いに /角川文庫」

あらすじ

第2次大戦後の日本。病弱の母・真弓は幼い娘・麻矢に「お父さんは私たちを捨てて他の女のところにいったの。大きくなったらお父さんを探して復讐するのよ」と毎晩つぶやいていた。クレイジーである。
時は流れ、1982年現代。ひとりの女性が惨殺される。被害者の女性を取材する予定だったルポライターの母田(おもだ)は、事件の真犯人を探すための取材をはじめる。

出演
岩下志麻=倉田ゆき子
杉浦直樹=母田耕一
根津甚八=須藤/母田の後輩記者
岸田今日子=真弓

感想

この映画、ぶっちゃけてしまうと真犯人=岩下志麻です。途中であっさりと判明します。というか、犯人捜しがこの映画のメインではないんですよね。

この映画の見どころは、そんな犯人捜しよりもクレイジーなお母さん・岸田今日子ともっとクレイジーな娘・岩下志麻の狂演に尽きます。

お母さん役の岸田今日子は、6歳の娘に毎晩毎晩、枕元でネチネチ、ネチネチとみみっちい恨みつらみとわらべ歌「通りゃんせ」をつぶやきます。

このシーンには「嫌さを感じる前に笑ってしまいそうになる」という、不思議な破壊力があります。


本命の岩下志麻姐さんのご活躍はそれ以上です。

開始1時間すぎの「がちんこセーラー服姿(当時40代)」では、私たちの心を全力で折りにきます。

さらにその数分後、「極道の妻たち」を思わせるドスがきいた低い声で「オカーサーン、オガァザァァーン!」と、魂こめたシャウトをキメてくれます。

このシーンのシュールさは、DEAD OR ALIVE 犯罪者の怒涛のオチと互角のレベルです。ペンキみたいなチャっちい血ノリがそのシュールさをさらに引き立てます。

最後にはちょっとしたどんでん返しもあります。以上、サスペンスとして見ても良し、ネタとして見ても良し。色んな意味で、一度見たら忘れられない映画です。

イメージ1
怖いよ、志麻姐さん!


作品オススメ度 ★★☆ 楽しめた

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関連動画:とおりゃんせ


ちなみに、江戸時代に成立したといわれるわらべ歌「通りゃんせ」には「かごめ かごめ」と同じく、その意味には諸説あるみたいです。私が聞いたことがあるのは、映画七つまでは神のうちの設定でもある以下の話です。

子供は七つまでは神様のもの。だからいつ神様に連れていかれ(神隠しにあっても/命を落としても)ても文句は言えない。
親はそうならないように、子供が七つになるまでは、子供の身代わりとして神様にお札や人形を捧げる。


食べ物もなく、満足な医療制度も整っていない昔は小さい子供が大人になるのは難しかったことから、気休めや一種の神頼みとしてこの歌が生まれたのでしょうか。

人さらいや人身売買もあったでしょうし、食いぶちを減らすために子供を殺すこと(=子消し)もあったそうですし。

この時代のことを考えると、今の日本をはじめとする先進国の「よほどのことがない限りは寿命を全うできる」環境の方が珍しく、とてつもなくありがたいことなのかもしれないですね。


通りゃんせ 歌詞
通りゃんせ 通りゃんせ
ここはどこの 細通じゃ
天神様の 細通じゃ
ちょっと通して 下しゃんせ
御用のないもの 通しゃせぬ
この子の七つの お祝いに
お札を納めに 参ります
行きはよいよい 帰りはこわい
こわいながらも
通りゃんせ 通りゃんせ

どう考えても、「行きはよいよい 帰りはこわい」の意味がわかんないです。するのは簡単で、やめるのは難しい・・。するのは簡単で、やめるのは・・ああ、「浮気はダメよ!」ということでしょうか。



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トップへ|ページ上部へ|投稿日:2012/12/9

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