ショーン・オブ・ザ・デッド
「ドラマにしてもギャグにしても、ゾンビものなのにセンスがいいなあ・・」と思っていたらイギリス映画だったの巻。![]() |
原題/Shaun of the Dead
監督/エドガー・ライト
脚本/エドガー・ライト、サイモン・ペグ
キャッチコピー「Rom Zom Com」(ロマンティック・ゾンビ・コメディ)
なんちゃらオブザデッドシリーズ
あらすじ
ロンドン。さえない青年・ショーンは3年付き合った彼女・リズにフラれてしまった。口先だけで無計画な性格に愛想をつかされたのである。一方、街では「咬まれた人が凶暴になる」という奇妙な病気が流行していた。早い話がゾンビである。ショーンは同居している親友・エドと一緒に思いつきの計画を立て、元カノ・リズの救出に向かう。
出演
サイモン・ペグ=ショーン
ニック・フロスト=エド/ゲーム好きのデブニート
ケイト・アシュフォード=リズ
感想
本作はゾンビ映画界の神ともいわれるジョージ・A・ロメロ監督の1978年の映画「ゾンビ」のパロディだそうです。そのため、ゾンビ映画に思い入れのある方には賛否両論あるみたいですが、「映画なんて、面白かったらそれでいいやあ〜」というスタンスの私には十分楽しめました。
何といっても、ショーンら主人公勢のヤル気のなさが良かったです。コイツら、街が人食いゾンビであふれているのに「珍しいこともあるもんだ」という感じのノリでのんびりしているんです。危険な状況なのに、どこか余裕があるんですよ。
ゾンビが他のゾンビ映画のそれに比べて弱いというのもいいですね。
その弱さといったら、何の訓練も受けていないショーンたち一般人でも、バットやスコップだけで互角以上に渡り合えるくらいの弱さです。当然のように頭は悪く、動きも鈍いです。
ショーンたちがそんな弱いゾンビを相手にやる気があるのかないのか、なんだかよくわからないテンションでダラダラと戦う姿を見ていると、「私たち一般人でも勝てそうだ!」と思え、見ているコチラまで感情移入してしまいました。
この心地よい臨場感は、B級(と見せかけて実はA級の)モンスター映画トレマーズのそれに近いです。
笑いのセンスも良好です。ギャグの種類としては、「はい、ここ笑うとこですよー」という、いかにもなアメリカンジョークではなく、一瞬間をあけてから「んっ?」とじわじわくる笑いでしょうか。笑っていいのかどうか戸惑う笑いでもありますね。
99分と時間も短く、見やすいです。怖い描写はほとんどないので、ホラー映画が苦手な人でも気軽に楽しめると思います。個人的には、中盤で「主人公たちがゾンビの集団をやりすごすために、彼らのモノマネをするシーン」がツボでした。
ちなみに、2004年の映画ドーン・オブ・ザ・デッドでもそうだったのですが、ウイキペディアの本作の項が異様に充実しています。ウィキの編集にゾンビ映画を愛する人でも降臨したのでしょうか。
作品オススメ度 ★★☆ 楽しめた
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1978年のオリジナル版 |