「ゼブラーマン」シリーズをまとめてレビュー(2作品)
ゼブラーマンとは、俳優・哀川翔の主演100本目を記念して製作された映画です。2013年現在、シリーズは1作目と続編「ゼブラシティの逆襲」の2作品あります。2作とも「DEAD OR ALIVE 犯罪者」「岸和田少年愚連隊」などの三池崇史監督と、「真夜中の弥次さん喜多さん」「池袋ウエストゲートパーク」など、クセのあるギャグが特徴の宮藤官九郎が脚本をしています。
では、シリーズ2作品を簡単にレビューしていきたいと思います。
1作目:ゼブラーマン
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監督/三池崇史
音楽/遠藤浩一
あらすじ
2010年、日本。さえない小学校教師・新市の唯一の楽しみは、30年以上前に低視聴率で打ち切りになった特撮番組「ゼブラーマン」のコスプレをすることであった。
コスプレをしたまま夜の街に出かけた新市は、カニの被り物をした宇宙人と遭遇する。宇宙人が襲いかかってきた。
レビュー
クドカン作品に共通する、独特かつクドい笑いにあふれています。ダメな人は開始10分で拒否反応が出ると思いますが、それが大丈夫な人なら楽しめると思います。
チロリアンをはじめ、登場する兵器のネーミングセンスがことごとくアレだったり、劇中で放映される昭和の戦隊ヒーロー番組のクォリティが見事なまでに中途半端だったりと、雰囲気が非常にチープです。
狙ってやっているんでしょうけど、嫌味がない程度のバカさ加減が出ているのはさすがです。
安っぽい雰囲気から繰り出される数々のギャグは、当然のようにちっとも面白くありません。でも、面白くなさすぎてなぜか笑ってしまう不思議な勢いだけはあります。
クドカン好きやイン・ザ・プールあたりのおバカ映画が好きな人なら楽しめると思います。個人的には、哀川翔と鈴木京香/ゼブラナースのからみでの「微妙かつ絶妙な間」がツボでした。
作品オススメ度 ★★☆ 楽しめた
2作目:ゼブラーマン ゼブラシティの逆襲
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監督/三池崇史
音楽/池瀬広
あらすじ
2010年、ゼブラーマンは地球を侵略しようとする宇宙人と白黒をつけ、突然姿を消した。それから15年後、相原知事が治める東京はゼブラシティと名を変え、独裁政治を行っていた。
ゼブラーマンこと市川新市は、ゼブラシティの路上で「自分が何者で、どうしてここにいるのかもわからない状態で」目覚めた。
レビュー
う〜ん、ハッキリ言うとちっとも面白くありません。ゼブラーマンVSゼブラクイーンメインのシンプルなストーリーでいけば良かったのに、そうはならずに、話が2転3転とグダグダになってしまうんですよね。
至るところに散りばめられたクドカン作品特有のギャグは健在です。シュールな笑いが多かった1作目に比べ、本作は下ネタに走っているような気がします。個人的には、開始1時間30分での布団を交えたお下劣ギャグで爆笑してしまいました。
本編とはあまり関係ないのですが、仲里依紗(なかりいさ)扮するゼブラクイーンが歌う2つの挿入歌が死ぬほどカッコ良いです。仲里依紗は「演技も上手で歌も上手い」という最強っぷりを見せつけてくれます。
1曲目「ゼブラクイーンのテーマ」は開始7分から、2曲目「NAMIDA〜ココロアバイテ〜」は開始24分(とエンディング)から流れます。
いずれもPVっぽい作りになっています。振りつけやメイクの雰囲気がちょっとレディーガガっぽい気もしますね。
ちなみに、激しくつまんなさそうなのですが、本作の脇役・ゼブラミニスカポリスが主役のスピンオフ作品「ゼブラミニスカポリスの逆襲」もあります。
作品オススメ度 ★☆☆ イマイチ
出演者&登場人物
哀川翔=市川新市/ゼブラーマン(1、2に出演)安河内ナオキ=浅野晋平(1)
鈴木京香=浅野可奈/ゼブラナース(1)
渡部篤郎=及川(1)
大杉蓮=目黒国治教頭(2)
仲 里依紗=相原ユイ/ゼブラクイーン(2)
井上正大=浅野普平/成人(2)
ガダルカナル・タカ=相原公蔵(2)
ココリコ田中=市場純一(2)
永野 芽郁(めい)=すみれ(2)
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<サントラについて>
・ゼブラーマン オリジナル・サウンドトラック
・映画 ゼブラーマン-ゼブラシティの逆襲-オリジナル・サウンドトラック
2のサントラには水木一郎の挿入歌「ゼブラーマンの歌〜俺の背中にGET OFF〜」が収録されていますが、先ほどご紹介した仲里依紗が歌う挿入歌は未収録です。
挿入歌「ゼブラクイーンのテーマ」と「NAMIDA〜ココロアバイテ〜」はゼブラクイーン(仲里依紗)のシングルCD「NAMIDA〜ココロアバイテ〜(視聴可)